書籍紹介【失敗の科学】

読書

初めまして┏○ペコッ

さわらノーロードと申します。長いので「さわら」でいいです。

趣味の投資や読書、ランニングの情報発信や自身の備忘録としてブログをはじめてみました。

早速ですが1月に読んだ本『失敗の科学』について紹介してみたいと思います。

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失敗認め失敗から学ぶこと

この本の最大のメッセージかと思います。このことの大切さと仕組みを理解している人は、もう読まなくてもいいかもしれません。

人間は「失敗してしまった」と感じた時、まず失敗を認めることに葛藤を感じてしまいます。

こと日本人は失敗に不寛容なところがあり、一回の失敗でも執拗に攻撃し、責任を求める傾向にあるそうです。

このことが失敗を認めることを難しくしています。

特に権威や身分のある人は特に失敗を認めず、自己正当化に走るようです。そして、自分にとって不都合な情報や意見を遮断し、受け入れないようになります。(これを認知的不協和というそうです)

これが進んでいくと、失敗を隠すだけでなく、失敗していないと信じ込む、一種の妄信状態に陥ります。

これは決してその人が悪いわけではなく、世間の風潮や組織の文化によるものであることが多いです。

その中で紹介されているのが2つの業界で『医療業界』と『航空業界』です。

◆実例から見る失敗の科学【医療業界】

医療業界は非常に失敗に厳しく、時に医療過誤を隠蔽し、問題になっています。

これは医師の人間性の問題ではなく、失敗を許さない組織文化にあるとされています。

医師に限らず、病院で働くスタッフも同様の環境にあり、医療業界全体の文化といえます。

命を預かる職務として、失敗の責任が大きいことは当然のように思います。

しかし、失敗をしない人間などいるでしょうか?(ドラマ以外で)

いないですよね。私は失敗しかしないので。

たった一度の失敗をやり玉にあげ、責任を追及し、締め上げることは恐怖政治的な効果がありそうに見えます。

しかし実際は『失敗を隠す』ようになるだけで、全く意味がないとの結論が成されています。

このように、失敗に不寛容な組織は失敗を隠し、そこから学ばず、成長しない人間を作り出すのです。

◆実例で見る失敗の科学【航空業界】

一方、航空業界は全くの逆です。

同じく多くの人間の命を預かる航空機ですが、毎日飛ぶ飛行機一台一台からは大量のデータが取得・記録されています。

滑走路のセンターラインを外れたとか、到着時間に遅れたとか、そういった小さいイレギュラーもすべて記録されています。(航空業界ではミスをしても正しく報告すれば罰しないという鉄則があるそうです)

過去には多数の死者を出す航空機事故が何度か起こっていますが、そのたびに機体からはブラックボックスが回収され、操縦室で何が起こったのか、機体に何が起こったのかを徹底的に調査し、人によるミスなのかシステムによるものか、はたまた偶発的なものなのかを見つけ、そして改善していきます。

この組織こそが、航空機が世界一安全な移動手段とされる所以ではないかとされています。

◆過去の事例から失敗を科学し成功に導く

上記のような実例を踏まえながら、本著では

・自分の考えを否定する意見と向き合ったときの人間の反応
・失敗と向き合い成功に導くためのマインドセット
・大きな課題に挑むときに失敗の仕方

を紹介しています。

成功するためには意図的に失敗をしろ、そしてそれを許す組織であれ

これが成功している組織の目指すべきあり方ではないかと本著を読んで理解しました。

◆全体的な所感

やはり人気の書籍ともあり、まずとても読みやすかったです。

全然本質ではないですが、読みやすい文章で書くって読んでもらうためにも大事だなぁ、、と実感しました。

また、私も医療機器メーカーで働いており、一種の医療業界ではあり、この本で警鐘が鳴らされている失敗に不寛容な部分はとても同感しました。

これを打破し、良い方向に向かっていくためには、、、等と自分が組織をマネージメントする側になったときにどんな思考でいればよいか分かったような気がします。

長々と書き綴ってみましたが、もし興味が湧いたらぜひ読んでみてください。
後悔はしないと思います。

もし読んで『全然タメにならなかった~。さわらのレビュー、ダメダメじゃん』って思ったら、

そこはまぁ、失敗したということで寛容にお願いします。

それでは、お付き合いいただきありがとうございました。

さわら

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